村上春樹と安西水丸、この二人の関係は?『村上朝日堂』

村上春樹と安西水丸、この二人の関係は?『村上朝日堂』

今回読んだ本は、『村上朝日堂(村上春樹/安西水丸)』です。

去年から村上春樹にハマっていまして、BOOKOFFでたまたま108円で売られているこの本を見かけ、読んでみました。 

内容

求人情報誌『日刊アルバイトニュース(an の前身)1)https://ja.wikipedia.org/wiki/An_(求人情報) 』に連載していたコラムを集めた雑文集。
作家の村上春樹が文章を、イラストレーターの故安西水丸氏が挿絵を描き、基本1コラムあたり見開き2ページの計100コラムが掲載されています。
 
内容は食べ物の話や映画の話、虫の話など、村上春樹が日常でふと感じたことが中心となっています。
 

感想

この本の初刷が昭和62年とかなり古く、どこか懐かしい雰囲気を感じながら読むことができました。(まだ私は生まれてもいませんでしたが笑)”バイドの時給が500円”など、この時代の物価なども記載されていて、個人的には面白い発見ができ楽しめました。

 村上春樹と安西水丸の関係

イラストレーターの故安西水丸氏は、村上春樹がジャズ喫茶を経営していた頃からの付き合いだそうです。二人の作品はこの村上朝日堂だけではなく、他にも数冊の共著があるようです。2)https://honto.jp/netstore/search_10安西水丸%E3%80%80村上春樹.html?srchf=1&tbty=0本書と同様、安西水丸が絵を描き、村上春樹が文を書くというスタイルの作品が多いようです。
 
本書のエッセイの中では、村上春樹が青山通りあたりを平日の昼間に散歩していると、よく同じように散歩をしている安西水丸氏によく出会ったというエピソードがありました。
よく考えるとそんな偶然なかなか起こらないですよね。お二人とも散歩好きな自由人だったのでしょう。
 
 
総じて言うと、面白い文章に素朴な親しみやすいイラストが添えられていて、たいへん読みやすい雑文集でした。以下に印象に残ったコラムについていくつか感想を書こうと思います。

 印象に残ったコラム

『本の話』

本屋

彼の父親は読書好きだったようで、子供時代は近所の書店で好きな本を”ツケ”で手に入れられていたそうです。さらに、毎月書店から『世界文学全集』と『世界の歴史』が一冊づつ家に届けられていたそうです。この読書経験が彼の今の作品に大きく影響しているのだと思います。
 
筆者のえびかずきの子供時代といえば、やはり読書好きで、小学校の図書室の本を毎日の様に借り、全てを読み尽くそうとしていました。(無理でしたが笑)このとき例の”ツケ”制度があったならどれだけ活用したことか。うらやましい!
 

『辞書の話』

辞書
 
彼は作家という仕事柄、辞書を手元において作業をしているとのことで(今はどうかわかりませんが。)、辞書の中でたまに見かける「挿絵」が独特な雰囲気を持っていて好きだということでした。
 
たしかに辞書の挿絵ってなんか良いですよね。細い黒線で描かれたあの素朴な絵は、言葉の意味を明確に伝えるということを目的としていますが、本書の安西水丸氏が描くイラストに通づるような可愛らしさがあります。
 
ふと考えてみると、最近辞書って全然使ってないなあと思います。今となっては分からない言葉があってもスマホで直ぐに調べることが出来ますから悲しいことに必要無いっちゃあ無いんですよね。このコラムを読んで辞書を開きたくなりましたが、既に私の本棚には辞書というものが一冊も無いことに気がつきました。笑
高校生くらいの時に使っていた「ジーニアス英和辞書」を捨ててしまったことを最後に私は辞書を開いていないということに今更ながら気付かされることになりました。
 
辞書と言えば最近、広辞苑が十年ぶりに改定されて最新の第七版が出たことが話題になりました3)http://kojien.iwanami.co.jp
ちょっと買ってみようか迷っているところです。
 

『ケーサツの話』

警察
 
村上春樹は学生時代よく職務質問をされていたようです。大人ってからはめっきり職務質問されることは減ったようで、なぜか寂しいというような話でした。
思い返してみると、私も大学生の頃に一度だけ職務質問をされたことがありました笑。それは友人とお店でダーツをして遊んだ帰りの夜ことです。原付で畦道を走って家路についていると、パトカーに止められ職務質問をされてしまいました。飲酒運転を疑われたらしく、「ハーっと息を吐いてみて」と言われ、酒気がないことを確認して解放されました。
 
でもなんで職務質問されたかというと、私は原付に乗りながら陽気に歌を歌いながら、そしてダーツの投矢フォームを試したりしながら運転していたので、警察から見れば、「あいつ飲んでるな。」と思うのも無理はなかったと思います。
恥ずかしい思い出です。笑
 

 評価

ということで、この雑文集では彼の生い立ちなども垣間見えて、村上春樹の小説を読むのとはまた違った面白さがありました。
暇つぶしには最適の一冊です!
 
おすすめ度:★★★☆☆
読みやすさ:★★★★★
イラスト素朴さ:★★★★★
 
村上朝日堂 (新潮文庫)

村上朝日堂 (新潮文庫)

 

References   [ + ]

1. https://ja.wikipedia.org/wiki/An_(求人情報)
2. https://honto.jp/netstore/search_10安西水丸%E3%80%80村上春樹.html?srchf=1&tbty=0
3. http://kojien.iwanami.co.jp